木枠が一杯になったところで蓋をし、木を重ねて梁との空間を少なくす
る。この時点で蓋と木の重みで果汁は既に勢いよく流れ出ているが、
梁の片端にあるスピンドルを二人がかりで廻して、さらに加重する。ス
ピンドルの下には約1.3トンの石が釣り下がっており、スピンドルを廻す
ことで重石が上方へ引き上げられ、梁と一緒にその重量が葡萄へとか
かり圧搾されるのだ。圧搾前、木製のスピンドルに油を注すようにワイ
ンを注いでいたのは、清めの儀式の様でもあった。
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(満身の力を込めてハンドルを動かし、約1.3トンの重石の釣り下がったスピンドルを廻す。)
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